星野源の才能に惚れた話。

歌声、歌詞に続き、源さんの、源さんが精魂込めて生み出した曲を語るのはおこがましいがその前に私の音楽遍歴をお伝えすることにしよう。
音楽は幼い頃から好きでピアノもやっていて、家のステレオからは石原裕次郎、加山雄三、クラシックが流れるそんな家庭で育った。今でもipodがないと生きてゆけない、音楽は自分の生活になくてはならないものだ。
とはいえ、世界中の音楽を満遍なく聴くわけでもなく、米国のビルボードでTOP10に入るような曲もipodに入れてちゃんと聞いたことは一度も無い。
私は80年代のアイドルソングが好きだった。90年代の前半はバンドにハマりJPOPも聴き、00年代からはiphone4の購入後世界中のラジオを一つのアプリで聴けるものをDLし音楽の世界が広がった。それまでJpopメインだったものが世界の音楽にも耳を傾けるようになった。30代後半からジャズも好きで聴くようになった。ただこの人のコレという事は無く、静かな感じのジャズが好きだ。
クラシックも好きでN響アワーなどでラフマニノフのピアノ協奏曲第2番などが演奏されて
いれば必ずそのまま見てしまう。
あとは70年代の洋楽も好きでベイシティローラーズやカーペンターズ、ABBA、Earth, Wind & Fireなどのダンスミュージックも今聴いてもとても心地良くて好きだ。当時聴いていたのはベイシティローラーズだけだが、大人になって聴いて耳馴染みがいいのは70年代の洋楽でアプリでよく聴いている。

以前にも話をしたが星野源の音楽と初めて出会ったのは2015年4月クールのドラマ「心がポキッとね」の主題歌「SUN」が最初だった。その後リリースされたアルバム「YELLOW DANCER」リリースから約半年後そのアルバムを耳にすることになる。
その頃ドラマ主題歌とかCM等のタイアップ曲を数曲聴き、メロディが好きなアーティストのアルバムを借り聴くのだが、興味が無い曲は飛ばして聴くようになった。
そんな中聞いた星野源という人が作ったこの「YELLOW DANCER」と言うアルバムには飛ばす曲が一つも無かった。耳馴染みの良い自分の好きな曲ばかりだったのだ。こんなことは本当に珍しいことだった。
Week Endと言う曲がある。この曲を聴いた時自分が好きな70年代のダンスミュージックのようで、聴いているだけで踊り出したくなる、テンションの上がる曲だった。

そしてその年の秋、「恋」と言う楽曲に出会う。とにかくこの曲は大げさでもなく本当に4ヶ月もの間、この曲だけがずっと頭をループし離れなかった。星野源さんの事が気になるのか、曲が気になるのかわからないが、起きている時はずっとこの曲が頭から離れないのである。生まれてこの方この様なことは初めてであった為恐怖すら覚えコレは星野源による何らかの洗脳かと本気で考えていた。メロディ、アレンジ、源さんの声、演奏、BPM(音楽のテンポを表す単位)数字が高ければ高いほど速度が速い)ドラマの面白さ、踊り、全ての要素が絡んだからなのか本当に中毒性がある恐ろしい曲である。

3月に入ってLIVEのチケットが取れ源さんの曲を全曲聴きたいと思い立ち「ばかのうた」「エピソード」「Stranger]を入手し聴いてみた。SUNから星野源の作る音楽に入った私はテイストの違いに驚いた。暗い、とにかく暗い。
曲の冒頭から「殺してやりたい」など今まで聴いたこともないフレーズに驚き、完全にフォークの世界だと思った。ところがどうしてだろう。当初「暗い」と思った曲も、聴く回数が増える度、ありえない位私の心臓をギュっと鷲づかみにする。耳から音が入り脳を回り最終的に心臓をぎゅーーと鷲づかみにする。今まで生きてきた中で曲を聴いてこんなことをされたこともなかった。本当に怖い人だ、星野源って人は・・・。

そして初めて聴いた曲で一瞬にしてハッとし引き込まれた曲がある。シングル曲の「知らない」である。PCを操作しながらなんとなく聴いていたのだが、「知らない」のサビに入った瞬間鳥肌が立ちタイトルを即座に確認した。なんて心を揺さぶられるメロディラインなのだろう。そしてCメロからのサビもさらに鳥肌が立った。Aメロからは予想すら出来ない展開でこの人は天才ではないだろうか。そう思わざる終えない一曲だった。

最近、2015年に行われたひとりエッジと言うライブの映像を見る機会があった。武道館の中央にステージを組み8畳一間のお部屋をイメージしたセットで歌うコーナーがあるのだがこれが実に良い。
一人暮らしを始めた頃6畳一間の部屋でこうやってギターを抱えノートを開き作曲をしていたと言っていた。13000人の前でしかも武道館でやっている感じなど微塵も感じないし、まるで本当に十数年前の源さんを見ているような気持ちになり、胸がぎゅーっと締め付けられた。
パーカーを着て眼鏡をかけ胡坐をかいて歌うその姿、MCでギターを抱えながらひっくり返り「曲が出来ない!」と身悶えていると聞けば。その悩み苦しむ姿はファンの心を大いにくすぐるし、本当に盗み見しているような気持ちになる。いつもそんな風に悩み、苦しみ曲と詞を書いているのだと知ることが出来感動すら覚えた。
源さんは曲を作る時パラレルワールドのような空想の世界を思い浮かべると言う。どんな世界なんだろうか、源さんしか見ることの出来ない世界。実に興味深いし、可能であればその頭で描くパラレルワールドを見てみたい。

よく源さんはこう言う、大きな会場のサブステージで一人照明をいくつも浴びると周りが真っ暗になり何万人の人がいても自分一人しかいないような感覚になる、それが自分の部屋で作曲している時の状態に似ていてとても落ち着くと。これもステージに立つ人にしかわからない感覚で選ばし人間の特権なのだろう。

アップテンポで明るい曲調なのに、歌詞をみると結構暗かったり。明るく聞こえる曲調なのに聴く人が変わると暗い歌に聞こえたりする。源さんの作る音楽は綿密に考えられて作られているのだろう。

そして源さんの曲を語るならば、これもかならず語らなければならない。
源さんは曲を書くとき、アレンジも行う。多くのシンガーソングライターはその名の通り、歌って曲と詞を書く人。
源さんの場合ここにアレンジ、つまり編曲も加わる。そんな言葉があるのかわからないが「シンガーソングアレンジライター」となるわけだ。それを源さんは総称し、自らの事を「音楽家」と呼んでいる。

アレンジャーとはメロディにハーモニーをつけられる、様々な楽器の奏法、音色。音域を熟知している。等々。アレンジ一つで曲の印象ががらりと変わる。
ドラムライン・ベースライン・ギターライン・キーボードライン・ストリングス・ホーン等、これらの楽器の一つ一つの演奏パートを考えるのも源さんの仕事となる。

曲を作って詞を書くだけでも大変な作業なのに、各楽器のアレンジを行うなんて。ど素人の自分から見たら壮大すぎてその苦労の想像すら出来ない。でもきっと源さんは音楽が大好きだし作るのも、楽しいんだろうな、そう思うのである。
ジャンルを問わず世界中の色んな音楽を聴き自分の中に吸収をする。
源さんは音に対してすごく敏感で、一般人にはない音センサーみたいなものが源さんの身体に搭載されていて、耳に入ってきた音を即座に分析する能力があるのではないか。

そういったものの積み重ねから、○○の音楽と△△の音楽を融合させて新しいジャンル、たとえばイエローミュージックを作ろうとか、そういった発想になってゆくのではないかと考えるのだ。
ドラムをこう叩いて、普通の人ならば絶対入れないであろう場所にこの音を持ってきて、こう叩いてもらおう。普通はシンバルをバーンと入れるけど、今回は一切シンバルを使わないようにしよう(Family songの時はそうでしたね)とか、音の速さは普通よりも早くしたらかっこいいんじゃないか?(恋はトイレで思いついたと言ってましたね)
そんな風に考えながら日々を過ごしていたり、曲作りをしているのではないだろうか。
この1年、星野源という人を見続けてそう思ったのだ。

私の貧困な語彙力では表現しきれないが、源さんは他の人にはない発想力、独創力、人間力を持っていて、それをリアルタイムで知ることが出来る。
なんて幸せなことなんだろう。
4月から始まるNHKの朝の連続テレビ小説「半分、青い」の主題歌「アイデア」を半年もの間、毎朝聴く事が出来ること、とても嬉しく思う。
そして、ニューアルバムの完成が待たれるとことである。

ゲンラボ~Gen Lab~

なぜこんなにもハマってしまうのか なぜこんなにも好きになってしまうのか なぜこんなんにも夢中になってしまうのか 星野源さんのとめどない魅力を研究し発表するサイトを作りました。 星野さんの公式チャンネルや全曲の歌詞サイトにも簡単に飛ぶことが出来ます。 ★星野源さんの公式とは一切関係がありません。個人的に開設しています。★

0コメント

  • 1000 / 1000