キノコの知らない最前列の世界。

2019.12.9 at 横浜アリーナ

11月の末にチケットを発券した時、複雑な表記でよくわからなかったものの9日の整理番号が一桁だった為、良い番号であるような感じがしていた。だが決まった席がないため、実際自分がどこで見られるのか当日入場してみなければわからない状況だった。
開場の為の集合時間が17:20で、到着したのが10分前。もうすでに入口付近は大勢の人で埋め尽くされていて自分の番号で前に出て行けるか不安になるほどだった。
何とか無事に自分の番号に並ぶことが出来た。前に人がほとんどいない事、高まりゆく緊張感で胃がチクチク傷んだ。
スタッフに誘導されゆっくりと歩きながら辿り着いたスタンディングスペースには夢のような光景が広がっていた。ほぼ誰もいないスペースに入っていきステージを見上げる。自然とそこにいる人々から歓喜の声が湧いた。ち、ち、近い・・・。ステージまでの距離およそ7メートル。こんな場所で源さんを見られるのかと思うとさらに胃が痛くなった。懸念されていた開演までの2時間半も意外と早く過ごすことが出来た。

19:30 マークさんのパフォーマンスが始まった。去年はマーク・ロンソンさんがどんな人かも知らず何をやっている人かもわからなかった。その上後方スタンディングエリアで一切姿形をこの目で見ることが出来なかった。だが今年は違う!!何もかもよく見えた。マークさん、めっちゃカッコいい。マークさんの曲が3曲ほど終わった頃白いジャケットを着た外国人男性が出てきた。英語が分からないためその出てきた男性をスタッフだと思っていたらライトを浴びて1曲歌い始めた。なんてことだ!歌手だったのか!!彼が1曲歌ったあとマークさんの口から「Gen Hoshino!!」の所だけ聞き取れた。するとサングラスをかけ紫ベースのチェックシャツを来た源さんが上手から現れた。喋ることはなかったものの腕を上げオーディエンスに軽く挨拶をした後ギターを弾き始めた。思いがけず出てきてくれて嬉しかった。この曲、タイトルは分からないけれども聞いた事がある。確か…レディ・ガガさんの曲だったような。後で調べたらレディ・ガガさんの「shallow」と言う曲でマークさんがプロデュースした楽曲だった。shallowが終わると源さんはすぐに上手にはけた。

マークさんは計40分最高のパフォーマンスを見せてくれた。
マークさんが終わると源さんのためのステージ転換が始まりその様子をずっと見ていた。ドームに比べると思いの外ステージが狭く見えた。源さんと亮ちゃん、ハマくんの距離が近く感じる。
20分後いよいよ源さんのステージの幕が上がった。
バンドメンバーが配置につき最後に源さんが出てきてギターを肩から掛けマイクの前に立った。1曲目はPOP VIRUSだった。
源さんがステージ上に現れて発狂する訳でもなく、泣くわけでもなく、ただ数メートル先にいる「星野源」と言う人間が立体的に存在している事をどことなく冷静に受け止めていた。あぁ人間だ、平面じゃない。とても立体的に見える。映像でも写真でもなく実際に私の目の前にいて歌ったり踊ったりしている。「可愛い」とか「カッコいい」じゃなくて 「あぁそこに居る、星野源がそこに立っている」だった。
初めて源さんを見た気持ちになった。
2年9か月前、源さんを好きになってから1か月後に、ドラマの撮影で30センチの距離で源さんと目を合わせセリフを交わしているのに、それから2年9か月と言う期間で「平面」「遠目」の星野源を見続けたこともあり、今となるとそれはどことなく他人事で自分の身に起こったことだとも思えなくなっていた。
「あぁ、源さん本当に会いたかったよ。」
そう心の中でつぶやいた。 SUNのイントロが流れステージが一気に明るくなった。久しぶりにコンタクトを着けたからなのか本当にクッキリはっきりステージ上が良く見えた。

息遣いがマイクを通さず聞こえて来そうな 、見たい時に見たいところを見られる距離。
ステージが暗転していても見えるし、源さんの物理的な大きさも感じられた。
口元のホクロ、髪の毛の質感や動き、後ろを向いた時の背中、肩幅、お尻ぺしゃんこだなぁ、手の甲の血管、衣装のシワ、リズムに乗る姿。お腹辺りのズボンに白い糸くず2つ付いたのだが、動いているうちにひらりと舞い落ちるのさえ見えるのだ。
源さんがステージ上で所狭しと駆け回る姿、ギターを弾く姿、マイクを持つ手、一挙手一投足を見逃さまいと瞬きを忘れ見続けた。

そして9日のライブを語る上で決して忘れてはならない事件が!
源さんを襲う身体的サプライズが起こったのだ。ライブ開始時にはすでにお腹が痛かったらしく会場中から「いってらっしゃい!!」と見送られトイレに向かった。
開場にいる全員が「源さん、今う〇こしてるのかぁ…」と思いを馳せトイレから戻って来るのを待つという余りに特別な瞬間に立ち会えた事を、私は本当に嬉しく思う(笑)
今回はカー様もトイレに立ったしドームツアーを彷彿とさせるダラダラ感もとても面白かった。ドーム公演のサブステージを彷彿とさせるゆかいな仲間たちとのトークも最高だった。
ストリングスの皆さん、カー様、亮ちゃん、ハマ君、さくちゃん、英子さん、 STUTS君みんなの演奏する姿もよく見えた。
マークさんと向い合って嬉しそうにギターを弾く亮ちゃんも見ていて和んだし、激しいビートバトルを繰り広げたカー様とすたっちゃんもめちゃくちゃかっこよかった。ハマ君は安定の面白さでプレイは最高だった。
夢のような1日目が終わってしまった、1時間半と言う時間全て源さんを見ていられるし「この時間が、この幸せ過ぎる時間が永遠に終わらなきゃいい時間よ止まれ!」と思いながらずっと見ていた。そしてそんな「非日常」を心の底から楽しんだ。
ライブ後は完全に放心状態で夢を見ているようなふわふわした気持ちだった。

2019.12.10 at 横浜アリーナ 
2日目は前方の前方に行けなくもない整理番号だったが、すし詰め状態の大勢の人の中に行く勇気もなく、前日一番前で見られたし今回は一番後ろで十分と自分の中で気持ちがまとまり前方スタンディングの最後列を確保した。
1日目は源さんを見ることに精一杯でその目に頭に源さんを焼き付けた。 
ドラえもん辺りから妙に楽しくなった私のタガが外れた。ライブが楽しくて仕方がない。

Same Thing、これは曲が持っているパワーをひしひしと感じた1曲だった。ライブでたくさんの観客の中で聴くと今まで感じた事のない思いが駆け巡った。
ちょっと品の無さげな掛け声(褒めてる)や「Fuck You」と叫ぶことの楽しさ。クレイジーになれるしすべての疑問が解けていくのを感じ自然に身体が動いてしまった。日頃抱えている「クソがっ!」を吐き出すようにふぁっくきゅー!!と叫びとにかく気持ちが良いのだ。

「wabi sabi」からのくだりも思いっ切り叫んで本当に楽しくて、私自身ライブでここまで絶叫し楽しんだことは無かった。ただただ何も考えずにCRAZYになれる曲だった。 
源さんが持っていたCRAZYな部分とスーパーオルガニズムさんが持っていた海外的なCRAZYな部分がうまーく融合したような、とにかくよい化学反応が生まれたのは間違いない。音源でオロノさんが歌っていた部分は打ち込みで源さんがおげんさんのパペットを操っていた。なるほど、そんな参加のしかたもあるのねと妙に感心した(おげんさんといっしょでやってたけど)スピーカーに足を乗っけたり、源さん自身もライブ後のイエパスの音声で言っていたが、あんなことしたことなかったと。
確かに他のアーティストではよく見る「アレ」は源さんでは見た事がない。そんな姿も貴重なので見られて嬉しかった。
私がいた後方エリアでは隣にいた高校生くらいの若い男の子とアラフィフの私だけが飛び跳ねていて、思わず曲間で目を合わせ声を掛け合った。「ヤバいっすね!楽しいっすね!」源さんがいなければ一生かかわる事のなかった世代も全く違う男の子と意気投合。なんて素敵な世界なの!!彼はその後目の前にいた小学生男児を抱き上げステージにいる源さんを彼に見せてあげていた。誰に頼まれたわけでもなく自主的にそれを行っていた。なんて優しい子なのよ!!!あの広い会場の中で起こった心温まる出来事に感動した。

そしてマークさんも参加したWEEK END も最高だった。飛び跳ねまくった、「なんかものすごく飛び跳ねたい!」そんな感情になったからだ。曲の終盤でも息を切らし「死にそう!」と思いながら「いや、このまま死ねたら本望!!とばかりに飛び跳ねた。
Hello Songでステージ袖の客席近くまで源さんが来てくれてそこで最後の部分を叫び歌った姿を見た。あの源さんを思うと今も胸が熱くなる。
ヤバい、今ちょうどHello Songを聞きながらこれを打っていたら目から汁が出てきた(笑)

今年初めのドーム公演が終わり令和になってから源さんや取り巻く環境が大きく変わり不安もあったけれど、そんな不安は全て吹っ飛ぶくらいのステージを見せてくれた。やっぱり源さんは源さんで何も変わらない。初期の曲だってやってくれた。

源さんの音楽に触れる度感じる、曲を生み出してくれた感謝と実家に帰ってきたような安堵感。 
曲を聴くことによって揺さぶられる感情、突き上げる何かを感じる。これまた源さんに教わったことだ。やはり星野源という男は私の「初めて」をことごとく奪ってゆくのだ。

キノコの知らない最前列の世界はこんな世界だったのか。 他のアーティストでは何度か体験しているけれど、それらでは感じることが出来なかった数多くの感情が渦巻いた。
生きていれば、生きてさえいればこんなに良いことがあるんだなぁ。
本当の事を言うと、毎日致死量のストレスを受け続け、源さんの曲を聴くことも出来なくなって迎えたライブだった。久しぶりに聴く源さんの楽曲、声、源さん自身がそんな私を灰色の世界から、また引っ張り上げてくれた。


POP VIRUS DOME TOURと同じ年の瀬に、笑顔で源さんに再会出来た事を心から感謝したい。


いつかあの日を超える未来 
Hello Hello 笑顔で会いましょう。


“POP VIRUS” World Tour SET LIST

01.Pop Virus
02.SUN
03.桜の森
04.湯気
05.Ain't Nobody know
06.地獄でなぜ悪い
07.KIDS
08.プリン
09.ドラえもん
10.Same Thing
11.恋
12.アイデア
アンコール
13.Week End
14.Hello Song


※源さんのセット展開まで撮影オッケーでした。

ゲンラボ~Gen Lab~

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